望むときに安心して腎移植を受け、健やかで楽しい人生を取り戻せる未来。

腎移植後の生活で気をつけるべき点(1)

生体腎移植冊子日常生活

ハロー!腎移植レシピエントの肉球アッパー(@hellokidneylife)です。

腎移植後は一般の人とほぼ同じ生活スタイルとなります。

しかし、してはいけないことや特別に注意しなければならないことなど、生活における重要なことがあります。

ここから2回にわたって、私が東京女子医科大学病院で腎移植手術を受けたときに入手した資料の中の1つである「腎臓移植手術を希望される方へ(生体腎移植)」という冊子を参考(一部引用)に、それらを紹介したいと思います。

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もっとも怖い拒絶反応

拒絶反応とは?

移植した腎臓は体にとっては異物です。

これを攻撃し排除しようとする反応を拒絶反応といいます。

放置すると移植腎機能廃絶(腎臓そのものが消失する場合もある)につながります。

拒絶反応の症状

拒絶反応が疑われる症状としては以下のようなものがあります。

  1. 発熱(37℃〜38℃台)
  2. 血圧の上昇
  3. 倦怠感、脱力感が出てくる
  4. 尿量の減少、体重増加、むくみが出てくる
  5. 移植した腎臓の腫張

5. の具体的な症状として、違和感がある、硬くなる、腫れる、痛みがある、熱感がある、などが挙げられます。

移植腎があるところを手で押してみることで硬さや、痛みを確認することができます。

感染症について

腎移植後は毎日、拒絶反応を抑えるため免疫抑制剤を服用していますのでウィルスに対して抵抗力が落ちています。

予防できる感染症

風邪や肺炎のリスクを減らすため、手洗い・うがいを心がけ人混みへ出かけるのはできるだけ避けた方が良いでしょう。

やむを得ない場合はマスクをしっかり着用しましょう

動物、特に鳥類はウィルスを運んでいる可能性がありますので近づくべきではありません。

また、外飼いの猫との接触も控えた方が良いでしょう。

家族同様のペットとの口移しの接触も同様です。

抗菌剤投与により予防できる感染症

  • カリニ肺炎:通常の健康な人はかからない肺炎ですが抵抗力が落ちていると感染リスクがあります。「バクタ」という錠剤を月・水・金曜日に服用します。

早期発見と対処が重要になる日和見感染症

  • サイトメガロウィルス感染:現在は症状が出る前に採血検査によってこのウィルスがいるかどうか調べることができます。すみやかに治療(点滴:デノシン、内服薬:バリキサ)を始められるため大事にいたることはほとんどありません。
  • 帯状疱疹:水痘ウィルスによる水疱と痛みを伴う湿疹です。
  • そのほか通常の健康な人には感染しない、または知らないうちに抗体のできているウィルス(アデノウィルス、EBウィルス、BKウィルスなど)に感染することがあります。症状は発熱や出血性膀胱炎ですが、なかなか原因を特定できなかったり、治療に難渋する場合もあります。

その他

麻疹、水痘にかかっている人のそばには近づかない方が良いでしょう。

さいごに

以上が拒絶反応や感染症に関する注意点です。

次回は、日常生活における注意点について述べていきます。

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