ハロー!腎移植レシピエントの肉球アッパー(@hellokidneylife)です。
腎臓を移植して1年が過ぎました。
2年前の今頃は、つらい食事制限下で生活を送っていました。
食事制限とは、1日あたりタンパク質を35g、塩を6g以内に抑えるというものです
いずれ人工透析を導入しなければならないこと、それを一生続けていく「運命」を受け入れることができずに、楽しいと思えることが次々と色を失い枯れていく失意の中にいたのです。
今、生活の全ては鮮やかな色彩を帯び、身も心も晴れやかです。
私にとって腎移植は、人生最大の転機であり関わってくださった全ての人々への感謝の思いは尽きません。
この記事では「第二の誕生日」からの1年間に感じた変化について書いています。
医療関係の変化
血液が綺麗になった
血中クレアチニン値が 8.9mg/dl から 1.2mg/dl 前後まで下がったことは大きな喜びです。
クレアチニンとは、筋肉が活動したときに出る代謝産物(老廃物)で、腎臓で濾過され尿として排出されます
腎移植外来への定期的な通院がはじまった
移植腎を長期に渡って生着させるための検査と診察、免疫抑制剤の処方のために余丁町クリニックへ通院します。
体内の移植腎は異物とみなされるため、拒絶反応を抑えるための免疫抑制剤を服用しなければなりません
腎移植後に服用している薬一覧
薬名 | 作用 |
---|---|
グラセプターカプセル1mg | 臓器移植での拒絶反応を抑える |
セルセプトカプセル250mg | 臓器移植での拒絶反応を抑える |
メドロール錠4mg | 副腎皮質ホルモンで、炎症やアレルギー症状を抑える |
バクタ配合錠 | サルファ剤と抗菌薬を配合したもので感染症を治療 |
ラベプラゾールNa錠10mg「日医工」 | 胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎など |
シルニジピン錠10mg「サワイ」 | 血圧を下げる |
テルミサルタン錠40mg「DSEP」 | 血圧を下げる |
カルデナリン錠2mg | 血圧を下げる |
毎日の健康チェックをするようになった
毎朝、排尿後に体重・血圧・体温を測定しています。
妻の協力を受けて、スマホの「Microsoft Excel」アプリで記録を管理し、拒絶反応の兆しが出ていないかをチェックすることにしました
日常生活の変化
食事制限が無くなった
大体の食べ物が食べられるようになったので、外食やスーパーでの買い物を楽しんでいます。
ただし、塩分の過剰摂取や体重増加にはこれまで以上に気を使っています
水をたくさん飲むようになった
血液をサラサラにして腎臓に負荷が掛からないようにしています。
2リットルをノルマにしていますのでトイレに行く回数が増えました
心境の変化
自分の体を大切にしたいと思い始めた
これまでの人生、なんとなく生きてきましたが、移植された腎臓を常に意識しているからでしょう、今の健康をずっと維持したいと強く思います。
人生の意味について考えることが多くなりました
不思議な変化
色彩が鮮やかに見えるようになった
実際に目で見る物の彩度が少し上がっていることに気づいたのは、移植して2〜3日後でした。
視力が向上したわけではありませんが、色や物の輪郭がパキッと見えるのです
味覚が鋭敏になった
食事制限をしていたせいかもしれませんが、同じものを食べても舌に伝わる味がより深く感じます。
あれ?これこんなに美味しかったっけ?ということがよくあります
食べ物の嗜好が変わった
幼い頃からずっと嫌いで食べられなかったレバーを美味しいと感じます。
そのほかの好き嫌いも少なくなりました
また、よく食べていたコンビニ食やファーストフード、インスタントラーメンは、食べたいという欲そのものが激減しました。
体毛が気になりだした
腕や足の体毛を無くしたいという欲望が強くなり、処理することに抵抗がなくなりました。
MONOVOヘアリムーバークリームとブラウンシルクエキスパートを使用しています。
妻の腎臓に記憶されている、なんらかの情報に影響を受けていると考えれば納得がいきます。
科学的に立証されていませんが、自分の身に起きたという事実を大切にしたいです。
さいごに
この記事では「第二の誕生日」からの1年間に感じた変化について書きました。
これらの変化は時が経つにつれ当たり前になり、感じることが少なくなって行くのでしょう。
ありがたさを忘れないために常に心の片隅に置いておくことを決意し、今後の人生を実り多きものにしようと思うのです。